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2015年度・歌舞伎鑑賞トップ3

…備忘録と銘打っておいて、全く記事を書いておりませなんだ。
でも相変わらず歌舞伎は月イチペースで何かしら観ております。
歌舞伎、好きです。

せっかくなので、2015年度に観た中で
ぐっときた!感動した!!ベスト3 を個人的にご紹介いたします。

自分なりの感想なのでゆるくお付き合いいただければ幸いです。

では行きま〜す



第3位

『歌舞伎座 三月大歌舞伎 菅原伝授手習鑑』


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歌舞伎三大名作のひとつ。『菅原伝授手習鑑』
(もうふたつは『義経千本桜』『仮名手本忠臣蔵』)

昼夜通しで、楽日に観に行きました。
初の昼夜の部ぶっ通しの、午前11時から夜9時頃までほぼ10時間コース(笑)
なかなかしんどかったのですが(爆)それを上回る感動がありました。

なかなか通しでかかることが少ないのでこの機会を逃したら
次はいつ観れることか…。
『車引』や『寺子屋』はよくかかる演目ですが
序章の『加茂堤』などはなかなか観れません。

壱太郎くんの苅屋姫めっちゃかわいかった…!;;

今年めでたく人間国宝になられた仁左衛門さんの菅丞相の神々しさよ。

大大大好物の菊之助さんの桜丸はこれまた妖精のようでした。
あの透明感と美しさは一体…!!
声よし顔よし姿よし立役女形兼ねる、完璧な役者さんです。

三つ子の兄弟が好きすぎて『車引』の高揚感とか
…もう忘れられないです。
さすが江戸中期から愛されている人気作であります。



第2位

『平成中村座 陽春大歌舞伎』


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四月に観に行きました。
浅草・浅草寺の境内に建てられた仮設劇場です。

平成中村座を観に行くのは、一種の夢でした。
こんなに早く夢が叶う日が来るなんて…

十八代目勘三郎さんが始められた試み。
二人の息子、勘九郎・七之助兄弟が完璧に受け継いでおります。
親から子へ、受け継がれて行く魂。
“生きた”芝居小屋には、主(ヌシ)のような何かが宿ると
勘三郎さんが生前言ってたことを思い出しました。
この平成中村座には、目に見えないだけど強烈な何かが棲んでいたように思います。

チケット代が高いので悩みに悩んで、昼の部を選択しました。
演目は『双蝶々曲輪日記』『勧進帳』『魚屋宗五郎』です。

勘九郎くんの富樫、格好良かった〜
弁慶を演った橋之助さんは、来年度「八代目中村芝翫」を襲名されます。
おめでとうございます!

『魚屋宗五郎』は大作家・河竹黙阿弥先生作。
これはお話自体がコミカルかつホロリと泣ける面白い演目です。
勘九郎×七之助の夫婦役は何度観てもお似合いだなァ…と思います(笑)
こんなバランスよく美しく生まれて奇跡のような兄弟ですな。
ほんとすごい。

ひとつ残念なことは小山三さんが体調不良でお休みされてたこと。
その後、公演期間中に鬼籍に入られたのを知りました。
94歳の世界最高齢の歌舞伎役者。最後に彼を舞台で観たかった;;
悲しかったなァ〜;;おつかれさまでした小山三さん!!




第1位

『新橋演舞場 スーパー歌舞伎セカンド ワンピース』

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納得の第1位です。
2015年度の歌舞伎の話題は、これに尽きるのではないでしょうか!

漫画家のおざわゆき先生に誘っていただいて
観に行くことができました。本当にありがとうございます。

初めは誰もが「エェ…!?無理じゃない…!?!?」と
嫌悪感丸出しだったであろう、このワンピース歌舞伎。
だってあの漫画のワンピースが歌舞伎になるなンて有り得ない!
私もそう思っていた時期がありました…

でも幕が開いた瞬間、全てがぶっ飛んで世界観に引き込まれてしまいました。
全てが最高でした。次から次へと押し寄せる多幸感。
本来、歌舞伎はこうあるべきだと、
“かぶきもの”が創る最強のエンターテイメントだと、思い出させてくれました。
古典ももちろん良いけれど、新作も良いなぁ〜
江戸の人たちは、きっとこんな気持ちで歌舞伎を観ていたんだろうなと
だいぶ感慨深いものがありました。

猿之助さん、天才すぎる。不可能を可能にする方です。

そしてやはり、今回一番輝いていたのは
満場一致で坂東巳之助くん、中村隼人くんのお二人です。

巳之助くんはゾロ、ボン・クレー、スクアードの三役。
ボンちゃんは原作で一番好きなキャラだったので
彼が演じてくれて嬉しかったです。それもハマりすぎなくらいハマり過ぎ。
ボンちゃんかっこいーーーー!!!

隼人くんはサンジ、イナズマの二役。
サンジがこれまた超絶イケメンでスタイルもいいんだな!!
ある意味、原作よりもハンサムなサンジ。

あとは猿弥さんのジンベエの再現率…!
どんなレイヤーさんもまっつぁおな完璧さでありました。

原作を読み直すと、よく“どん!”とか効果音がたくさん使われております。
ワンピースの方が初めから歌舞伎っぽいのかな?と逆に改めて思ったり。
確実に、これは普通のお芝居ではムリ。
歌舞伎役者でしか創れない歌舞伎・ワンピースでした。

来年、大阪や福岡でも上演されるようです。
迷われている方はこの機会にぜひ足を運んでみて下さい。
後悔はしないとおもいます…!私ももう一度観たいくらいなので…;;


年の瀬にこんなおかしなテンションの記事につきあっていただき
どうもありがとうございました。

来年もなるべくたくさんの歌舞伎が観れますように。
そしてトンデモハードすぎるスケジュールをこなす歌舞伎役者さんたちに
最高最大の敬意と感謝を。

あー、日本に生まれてよかったな!!
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| 歌舞伎鑑賞(備忘録) | 19:09 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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平成26年5月 歌舞伎座 團菊祭五月大歌舞伎

「團菊祭」は、明治のスーパースター・九代目市川團十郎と五代目尾上菊五郎の偉業を讃えるべく昭和11年に始まりました。
近年の歌舞伎座では五月興行の恒例の催しとなったようです。

九代目と五代目については、紗久楽さわ先生の『かぶき伊左』を参考にしていただければわかりやすいかと思います。幕末〜明治という激変期に歌舞伎を一層盛り立てたスーパー役者たち。国貞や国周の描く役者絵にもたくさん登場します。大好きです。


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團菊祭五月大歌舞伎

十二世市川團十郎一年祭


一、歌舞伎十八番の内 矢の根(やのね)

◆荒事の趣向をふんだんに盛り込んだ祝祭劇
 紅梅白梅花盛りの正月。曽我五郎が大きな矢の根を研いでいると、大薩摩主膳太夫が年頭のあいさつに訪れます。主膳太夫が祝儀に持参した宝船の絵を枕の下に敷き、五郎は初夢を見ようと横になりますが、夢枕に兄の曽我十郎が現れます。助けを求める十郎の姿を見て飛び起きた五郎は…。
 筋隈を取り、仁王襷をかけた五郎は、荒事の豪快さと稚気をあわせもつ役柄です。荒事の要素と江戸狂言の洒落っ気にみちた舞台にご期待ください。

二、極付幡随長兵衛(ばんずいちょうべえ)

◆俠客と旗本の争いを描いた名作
 大勢の芝居見物客で賑わう江戸村山座。演じられている「公平法問諍(きんぴらほうもんあらそい)」の舞台に乱入し、居座る旗本水野十郎左衛門の家臣を追い払った幡随院長兵衛は、桟敷で様子を見ていた水野に呼び止められ、一触即発となります。後日、水野の屋敷での宴に呼ばれた長兵衛は、この誘いが水野の企みであると悟りながら、出向くことを決意します。周囲が止めるのも聞かず一人で屋敷に出かけた長兵衛は…。
 俠客として知られる幡随院長兵衛を取り上げた様々な歌舞伎の中でも、決定版ともいわれる作品です。江戸の町奴と旗本の姿を鮮やかに描いた黙阿弥の名作をご堪能ください。

三、新歌舞伎十八番の内 春興鏡獅子(しゅんきょうかがみじし)

◆気品と荒々しさを併せもつ華やかな舞踊
 正月の江戸城本丸御殿。新年の恒例行事である御鏡曳きが執り行われ、将軍に所望された小姓の弥生が吉例の舞を踊ることになります。可憐に踊り始めた弥生ですが、祭壇に祀られた獅子頭を手にとり、踊りを披露しようとすると、獅子の精が弥生に乗りうつり、姿を消してしまいます。やがて、勇壮な獅子の精が現れ、獅子の狂いを見せ始めます。
 前半は可憐な女小姓、後半は勇壮な獅子の精と踊り分けるのが一番のみどころです。格調高い長唄舞踊の大曲をお楽しみください。


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またいつものように箇条書き。

・『矢の根』
歌舞伎十八番之内の人気作。
享保の頃から始まった演目が今でも見れることにグッと来る…。
隈取、車鬢、ド派手な衣裳。これぞ歌舞伎って感じで観てるだけで幸せです。
しかし(この演目に限ったことではないのですが)
美しい身体の型を保つってスゴイことだと思います。
『矢の根』の曽我五郎は矢を研いでいる時に足の親指だけをピンと立てていますが
その状態を維持するのって地味に大変だと思うんです。
やってみたらすぐに足がつりそうになった…。笑
美しいポーズをずっと保つことは、とっても辛いこと!
オシャレをするのは体力を使う。
美しさを支える、筋力と体力と精神力。
歌舞伎役者はすごいよなぁ…と毎度のことながら思います。

・『極付幡随長兵衛』
長兵衛が海老蔵くん、水野さんが菊五郎さんでした。
菊五郎さん、いや〜なヤツの役も似合うなぁ(笑)
行けば命は無いと百も承知であるのに、「逃げるのは男がすたる」
と堂々と水野家へ出向いていく長兵衛。
わたしはどーしても奥さん目線で観てしまうので
切な過ぎて仕方がありません(;▽; )家族よりも男の意地なのか…
しかし子役の子がめっちゃかわいかったな〜。
歌舞伎に出てる子役ってなんであんなに可愛いの…(萌)


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・『春興鏡獅子』
まってました♪本っ当に大大大好きな演目です。
しかも菊之助君の鏡獅子…!弥生ちゃんは至高の美しさ可愛さ。
そして獅子の精は猛々しくて毛振りはキレがあってもう最高に格好良かったです><
可憐な少女の弥生ちゃんと、獰猛な獅子の精が同一人物だなんて…
動きが派手で衣裳も豪華で多幸感がハンパない。誰でも楽しめる演目だと思います。
歴史は意外と新しく明治に出来た演目なのですね。九代目團十郎が作りました。
江戸の人は鏡獅子を観ていないのかぁ…。ちょっと得した気分。
花道を歩いてくる獅子の精の毛がふわふわで真っ白で、
「モフりたい…!」と心底思いました。あの毛は一体何で出来ているのか。
歌舞伎は衣裳も愉しみのひとつです。見逃せないです。まさに完璧なる総合芸術!

歌舞伎美人に菊之助君のインタビューがあったので貼っておきます。

また劇場で鏡獅子を観たいです。。^^*

| 歌舞伎鑑賞(備忘録) | 12:10 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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平成26年3月 歌舞伎座新開場柿葺落 鳳凰祭三月大歌舞伎

三月大歌舞伎は、昼の部を観に行きました。

昼の部は午前11時から始まるので、
道中にお目当ての場所でお弁当が買えなくて焦ります。
仕方なく歌舞伎座の地下でお昼ごはんを買いました。

余談ですが、歌舞伎は幕間に席でお弁当が食べることができます。
本当にそんなところが最ッ高だと思っていて、むしろ弁当を食べたさに歌舞伎を観に行っていると言っても、過言ではないくらいです。(笑)
寄席も飲み食いができますし、昔からある日本の興行は元々庶民の娯楽であった事を物語っています。

普通の観劇やコンサートは当然のように飲食が禁止なのですから
これだけで歌舞伎がどれだけ素晴らしいものか、おわかりいただけるかと思います!

歌舞伎座の観客席で、幕間に食べるお弁当は格別なのです。


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平成26年3月 歌舞伎座新開場柿葺落
鳳凰祭三月大歌舞伎

一、壽曽我対面(ことぶきそがのたいめん)

◆歌舞伎の役柄が勢揃いする華麗な舞台
 工藤祐経の館。富士の巻狩りの総奉行に任じられた工藤が祝宴を催し、多くの大名が集っているところへ、曽我十郎と五郎の兄弟が対面を願い出ます。彼らは工藤が討った河津三郎の忘れ形見。今にも父の仇を晴らそうとする五郎を十郎が止めると、工藤が仇討ちよりも源氏の重宝友切丸の探索こそが重要と説きます。そこへ兄弟の家臣である鬼王新左衛門が駆けつけ、行方不明となっていた友切丸を工藤へ差し出します。工藤は兄弟に討たれる覚悟で狩場の通行証を与え、再会を約束して別れるのでした。
 「曽我狂言」の中でも特に人気の高い、華やかな祝祭劇をご覧ください。

二、新古演劇十種の内 身替座禅(みがわりざぜん)

◆恐妻家の夫と嫉妬深い妻の喜劇性あふれる松羽目舞踊
 大名の山蔭右京は、愛人の花子がはるばる都へやって来たことを知り、なんとか会いに行きたいと思案していますが、奥方の玉の井が片時もそばを離れません。そこで右京は一計を案じます。玉の井に懇願し、仏詣に出かける代わりに持仏堂で一晩座禅をすることを許された右京は家来の太郎冠者に座禅衾を被せ、花子の元へと向かうのですが、それを知った玉の井は…。
 狂言をもとにしたユーモアあふれる舞踊劇をお楽しみください。

三、玩辞楼十二曲の内 封印切(ふういんきり)

◆恋しい女のために身の破滅をまねく男の悲しい行く末―
 飛脚問屋亀屋の養子忠兵衛は遊女梅川と深い仲。身請けの手付金を払ったものの、後金ができずにいる忠兵衛ですが、井筒屋へ飛脚仲間の丹波屋八右衛門がやってきて自分が梅川を身請けすると言い出します。八右衛門が並べ立てる悪口に耐えかねた忠兵衛は、腹をたてて言い争う内に、武家屋敷へ届けるはずの金三百両の封印を切ってしまいます。公金の封印を切れば、死罪は確実。覚悟をきめた忠兵衛は、その金で梅川を身請けすると、二人で大和国へと落ち延びていくのでした。 
 上方和事の名作をご堪能ください。

四、二人藤娘(ににんふじむすめ)

◆人気舞踊に新たな趣向を凝らした美しい一幕
 藤の花房のもとに美しい娘姿の藤の精たちが現れ、男心のつれなさを嘆きつつ恋する乙女心を踊ります。好きな男を松に喩えて酒を飲むうち、ほろ酔いの姿を見せ、続いて、気分を変えて賑やかな手踊りを踊りはじめますが、やがて日も暮れ、いつしかその姿を消すのでした。 
 二人の藤の精による、華やかで幻想的な舞台にご期待ください。


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午前中の歌舞伎座。
こんな昼前から観劇とは…。若干の背徳感に苛まれます。


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観た感想を箇条書きにしていきます。


一、壽曽我対面
『曽我物』と呼ばれるジャンルの話のひとつ。
鎌倉時代初期に起きた曾我兄弟の仇討ちを題材にした軍記物語で
歌舞伎の定番であります。
戦前までは誰でも知っている有名な昔話だったらしいのですが、
現代に生きる我々には少し馴染みが薄いので前勉強が必要。
他に有名な『曽我物』は、歌舞伎十八番の『矢の根』や『助六』などです。

『壽曽我対面』は超有名演目で、見た目も華やかなのですが
この日はすぐに寝てしまいました。…サイテーです。(笑)


二、身替座禅
おもしろかった!
菊五郎さんのコミカルな演技が最高でした。
カッコイイ菊パパしか観ていなかったので最初は意外でしたが、ハマってました。
こんな笑わせる演技もできるのか〜。役者ってスゴイ。

座禅衾を被っているのが奥さんだと知らず、愛人のことを熱心に語る山蔭右京。
見ててハラハラ。男女間の愛憎劇はいつの世も共通しています。


三、封印切
近松門左衛門原作・大坂の飛脚問屋の若旦那忠兵衛と遊女梅川の心中を描いた「世話物」の「義太夫狂言」上方和事の名作『封印切』。
そして、歌舞伎キャラの中でも屈指のダメンズ・忠兵衛。
色男なのになんでそんな弱気なのか?そして簡単にカマかけられてしまうのか。
えぇぇぇ忠兵衛封切っちゃうの…と思った所で、タイトルが『封印切』なのでこれがなきゃ話は展開しないのですが。
されど公金の封を切ってしまうという大罪を犯した忠兵衛とその恋人・梅川。2人に残された道は破滅しか無いのだけれど、私は不思議と悲壮感は感じませんでした。
ハッピーエンドばかりではない、理不尽な悲しい状態で終わる演目も歌舞伎にはたくさんあります。
でもそれが人間臭くて本当にいい。
見栄っ張りで駄目駄目な忠兵衛。愛おしい彼女の為に公金に手をつける。
…人間てそんなものですよね。
悲しさも苦しさも、上方和事のはんなりした雰囲気にすべて持ってかれます。


四、二人藤娘
めっちゃ楽しみにしていました。
正月に松竹座で上演されたのを知り、ずっと観てみたかったのです。
2ヶ月も経たずに歌舞伎座でもかけてくれるなんて。本当に嬉しい。
玉三郎様と七之助くんの藤娘だなんて、考えただけで鼻血もの。
舞台にパッと照明がついた瞬間の二人の極上の美しさ、歓声、この高揚感たるや。
舞踊ものは華やかで大好きです。観てるだけで幸せな気持ち。
玉様の仕草や手の動きは、花の枝のよう。
着物が身体にはりついていて、裾や袂が生き物のようです。
布の動きまで計算され尽くされてまるで神経が通っているのではないかと思うくらい。

…はぁ〜良いものを観ました^^*

| 歌舞伎鑑賞(備忘録) | 12:06 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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平成26年2月 歌舞伎座新開場柿葺落 二月花形歌舞伎

2014年の2月の観劇はこちら。
歌舞伎座です。

通し狂言 青砥稿花紅彩画
(あおとぞうしはなのにしきえ)

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◆黙阿弥の名せりふに彩られた人気狂言
 盗賊の五人男が行き着く先は

 『青砥稿花紅彩画』は、小山家が預かる重宝「胡蝶の香合」をめぐるお家騒動を絡めた物語で、様式美あふれる河竹黙阿弥の代表作です。振り袖姿の美しい娘が刺青を見せ一瞬にして盗賊の正体を顕す「浜松屋」、五人男が土手に勢揃いし七五調のツラネを聴かせる「稲瀬川勢揃」は、歌舞伎屈指の名場面として知られています。大詰の大立廻りの場面では、屋根から山門への転換で用いられる"がんどう返し"の仕掛けもみどころです。
 今回の通し上演では、白浪五人男それぞれの境遇、奇縁によって繋がる関係や物語の展開がわかりやすくご覧いただけます。黙阿弥の七五調の名せりふに彩られた人気狂言をお楽しみください。
 信田の若殿小太郎と家来に化けた弁天小僧と南郷力丸は、小太郎の許嫁小山家の千寿姫をかどわかし、胡蝶の香合を手に入れます。そこへ盗賊の日本駄右衛門が現れ、香合を巡って争いますが歯が立たず、子分になります。
 一方、盗賊の忠信利平と元信田家の家臣赤星十三郎も一味に加わり、駄右衛門のもとに、弁天小僧、南郷力丸、赤星十三郎、忠信利平が集います。
 呉服屋の浜松屋へ、美しい武家娘に化けた弁天小僧と若党となった南郷力丸が百両をゆすり取ろうとやってきますが、玉島逸当という侍が現れ、娘が男であることを見顕します。この逸当は実は日本駄右衛門で、先ほどの騒ぎも浜松屋の金を奪い取るための策略でした。ところが偶然にも主人の身の上話から、弁天小僧こそ浜松屋の実子で、浜松屋の息子は駄右衛門の実子であることが判明します。
 悪事が露見した五人は、稲瀬川に勢揃いしますが捕手に囲まれます。やがて弁天小僧たちは極楽寺まで逃れていきますが行き着く先は…。(歌舞伎美人より)



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『青砥稿花紅彩画』。
またの名を『白波五人男』といいます。
大大大好きな演目です!!
しかも菊サマ!!!
音羽屋の若旦那の弁天小僧です!!!

この演目がかかると知った時は舞い上がり、
チケット発売日に即買いました〜*


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この日は個人的に二度目の新・歌舞伎座。

地下のお土産コーナーはいつ行っても混雑しています。
(でもあまり欲しいものはない)

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↑小道具の傘。稲瀬川に勢揃いの場に五人が掲げている傘です。
その場面がまた大好き。まさに名場面。
ひとりずつ自己紹介をし、名前を名乗り、決めポーズ。
その間、後ろの敵たちは空気を読んでじっとしている。笑

ゴレンジャーのようないわゆる“ヒーロー5人もの”が、
この『白波五人男』がルーツなのでは?
…と言われているとかいないとか。

主人公の弁天小僧は、個人的に本当に大っっ好きなキャラです。
両性具有で、かわいくてかっこいい。萌え。。
とある事情があり、幼少期から江ノ島で売春をやっていたという
悲しい生い立ちにも泪をそそられ。。
(江ノ島に祀られている神様が弁財天なので、弁天小僧)
それでも強かに、美しく、盗賊をやっている美少年。
そんな弁天小僧を尾上菊之助様が。
ハマり役すぎでした。お父さんの菊五郎様のDVDも持ってます。

今回は、通しで上演してくれたので
5人の関係がよくわかって感激でした。
なれど、この人達なんでこんな簡単に仲間になるのアッサリすぎないか?笑
…とツッコミたくなるのもご愛嬌。

染五郎の日本駄右衛門も本当によかった。
松緑の力丸もピッタリぴったりで。
弁天小僧とのカップリングの図がまた見目麗しい。。
これ以上の目の保養はないのでございます^q^
…きもちわるくてすみません(笑)

白波五人男、ぜひまた舞台で観たい演目ひとつです。
江戸後期〜幕末明治に活躍していた河竹黙阿弥先生の代表作。
黙阿弥先生の脚本はおもしろいですねぇ^^*


最後に、幕末期の歌舞伎界が描かれた漫画を紹介いたします。
これまた大大大好きな漫画家さん紗久楽さわ先生の
『かぶき伊佐』全四巻です。

『青砥稿花紅彩画』が創られた瞬間も描かれています。
伊佐くんの弁天小僧がまた…!(萌)

絵も大変美麗で勉強になります。
おすすめですので、是非ぜひ!

| 歌舞伎鑑賞(備忘録) | 16:25 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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平成26年1月 新橋演舞場 初春花形歌舞伎

時は、2014年の正月を迎えたころ。

今年はなるべくたくさんの歌舞伎を観る!
…と自分の中で密かに目標を掲げたのでした。


新年一発目に選んだ演目はこちら。

通し狂言 壽三升景清(ことほいでみますかげきよ)


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歌舞伎十八番に描かれた悪七兵衛景清の世界
―『関羽』『鎌髭』『景清』『解脱』―
新たな構想で通し狂言として上演!

 
2014年の新橋演舞場の年頭を飾る「初春花形歌舞伎」では、"悪七兵衛景清の世界"を新たな構想で描く、通し狂言『壽三升景清』を御覧いただきます。

 平家一門が繁栄から源氏との戦いに敗れ没落するまでを描いた軍記物「平家物語」の中の登場人物の一人、悪七兵衛景清。「悪」は勇猛さを指すと言われ、その名の通り源氏との戦いの中で勇将ぶりを発揮した景清は、「平家滅亡の後も源氏打倒を胸に秘め、頼朝の暗殺を三十七回も企てた」など、いわば"反逆の英雄"として数々の伝説的なエピソードが語り継がれています。

 この景清の謎に満ちた波乱の生涯は、魅力的な題材として、能、浄瑠璃など幅広いジャンルで取り上げられ、歌舞伎でも、いわゆる「景清物」として多くの作品が創作されています。七世市川團十郎が撰定した「歌舞伎十八番」には、二世團十郎が初演した『関羽』『景清』、四世團十郎が初演した『鎌髭』『解脱』の四演目で景清が登場します。

 これまで「歌舞伎十八番」の継承と復活に意欲的に取り組んできた市川海老蔵が新たに挑む『壽三升景清』。「歌舞伎十八番」ならではの荒事で魅了する、お正月にふさわしい華やかな舞台にどうぞご期待ください。
ではの荒事で魅了する、お正月にふさわしい華やかな舞台にどうぞご期待ください。(歌舞伎美人より)



海老蔵さま。成田屋の若旦那。歌舞伎界最高峰の御曹司。
彼にはちょっとスキャンダラスなイメージがちらついて
誤解をしている人も多い気がするが、
実物の彼は、本当にカッコいい。
美丈夫という言葉は彼の為にあるような気がしてくる。
舞台さえきちんとこなしていれば、別に何しても(?)構わないのではなかろうか。
あんだけイケメンならば仕方はない、ね。
歌舞伎役者なんて、元々どんな人だってハチャメチャじゃあないの。笑

歌舞伎十八番とは、市川宗家のお家芸のことで
全部で18演目あるので歌舞伎十八番といいます。(説明するまでもない)
『助六』『勧進帳』『暫』などは今でも人気でよく上演されていますが
今回上演された『関羽』『鎌髭』『解脱』は、滅多にかかることがないらしい。
海老蔵氏は、歌舞伎十八番の復活に意欲的に取り組んでおられるようです。
江戸時代から時を超え、新たな命を吹き込むべく。

景清という名の、平家の風雲児。この度はじめて知りました。
打倒源氏に燃えている血気盛んな部分と、
頬に入った藍隈で少しの哀愁を匂わせる陰の部分。

話の方は、ざーっと観てみての感想…「よくわからない…」でした^^;
歌舞伎十八番といえど、新たに構築し直した完全新作であるので予備知識も無いのです。

されど、よくわからなくても楽しませてくれるのが歌舞伎です。

荒事のダイナミックな舞台装置。
豪華絢爛で斬新な衣装。
そういうものを観ているだけでワクワクドキドキです。
歌舞伎はエンターテイメント。

花魁道中が本当に綺麗で美しくて…
禿ちゃんが可愛過ぎてキュン死しました。
もっと歌舞伎でお稚児さんが観たいですw
なんで着物姿の子どもってあんなに可愛いのっっ><

新春に相応しい、華やかで豪華な演目でした。
さすがは成田屋。これから楽しみです。

| 歌舞伎鑑賞(備忘録) | 20:18 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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平成25年12月大歌舞伎

歌舞伎鑑賞が趣味です。

なるべく、何かしら月イチで観るようにしています。
(劇場に足を運べないこともありますが)

せっかく観たのに日記に書かないのは勿体ないので
自分のための備忘録として
記憶を遡ってブログに記していこうと思いたちました。

注:備忘録の自分メモのため、基本箇条書きです。
読みづらく、わかりづらいことも多くあると思いますがご容赦を。
興味の無い方はスルーして下さいね。




新・歌舞伎座がオープンして半年…(2013年12月のころ)
ごった返していた劇場もそろそろ空く頃合いだろうと思い、
やっとこさチケットを取り、歌舞伎座に足を運びました。

思えば、大看板が次々と鬼籍に入られたのも記憶に新しい。
ショックの傷も胸に抱えたままであります。


演目…

歌舞伎座新開場柿葺落
十二月大歌舞伎『仮名手本忠臣蔵』

夜の部を鑑賞。


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五段目 山崎街道鉄砲渡しの場
     同   二つ玉の場
六段目 与市兵衛内勘平腹切の場
七段目 祇園一力茶屋の場
十一段目 高家表門討入りの場
     同 奥庭泉水の場
     同 炭部屋本懐の場
五段目
◇歌舞伎ならではの様式美と洗練された演出
 猟師となった勘平は、山崎街道で同志の千崎弥五郎に出会い、仇討ちの資金調達を約束します。一方、おかるの父与市兵衛は夜道で斧定九郎に襲われて殺され、懐の五十両を奪われます。それは、勘平の仇討ち資金を用立てるため、おかるを身売りした前金。しかし定九郎は、猪を狙って発砲した勘平の銃弾であえなく絶命。誤って人を撃った勘平は、慌てながらもその五十両を抜き取り、その場から逃げ去ります。

六段目
◇卓越した心理描写で勘平の悲劇を描く
 おかるを引き取りにきた祇園一文字屋のお才の言葉から、昨晩撃ち殺したのが舅の与市兵衛と思い込む勘平。そこへ現れた不破数右衛門と千崎弥五郎、姑のおかやに詰問された勘平は、罪を吐露して腹を切りますが、真犯人が定九郎であったことが判明します。疑いの晴れた勘平は、仇討ちの連判に名を連ねることを許されると、安堵して息絶えるのでした。

七段目
◇遊里情緒あふれる華やかな一幕
 祇園で遊興に耽(ふけ)る大星由良之助のもとへ、おかるの兄の寺岡平右衛門が訪れ、仇討ちに加わりたいと願い出ますが、相手にされません。息子の力弥が届けにきた密書を、遊女おかると、師直と内通する斧九太夫に盗み読みされたことに気付いた由良之助は、おかるを殺そうとします。それを察した平右衛門は、自ら妹を手にかける覚悟を決めますが、由良之助に止められます。事情を知った由良之助は、おかるに九太夫を殺させて勘平の仇を討たせると、平右衛門を連判に加えます。

十一段目
◇爽快感に満ちた大団円
 由良之助率いる塩冶の浪士たちは、主君判官の仇を討つべく、師直の屋敷に討入ります。家臣らとの激闘の後、炭部屋に隠れていた師直を追い詰めた浪士たちは、遂に本懐を遂げるのでした。

(歌舞伎美人より引用)


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仮名手本忠臣蔵は、言わずもがな義太夫狂言の傑作であり、
日本人ならば誰でも題名くらいは聞いたことがあるのではないでしょうか。

元禄15年 赤穂浪士の復仇事件が題材となった作品です。
12月といえば忠臣蔵。
あぁ、もう今年も終わりかァって感じがします。

この12月大歌舞伎は、気がついた時にはもうほとんどチケットが無くて
松竹チケットwebを粘ってキャンセル待ちを狙ってようやくゲットしました。
さすが、仮名手本忠臣蔵。人気があるなぁ…

そしてなぜか私が観に行ったのは夜の部。導入部分がわからない。笑 
でも大体、話の筋はわかるので あらすじを読んで補完するとします。
今回、夜の部を選んだ理由は
玉三郎様のお軽と、最後の討入りが観たかったからです。
やはり、美女とドンパチ。
名作と言われるものには、必ずこの2点がある。(?)

●勘平役は染五郎さん。(元気になってよかった)
美しい所作とピリッとした佇まいに、ホウ…っとなる。さすが高麗屋。
いろいろあって、切腹(無駄死に)してしまう勘平なのですが
私の隣に座っていた女性が泣いていました。
きっとお染ファンなのでありましょう。
私は「皆がもっと早く舅を検死してりゃこんな事には…勘平お気の毒に…;;」
と心の中で不条理を嘆いていました。(元も子もない 笑)

●玉三郎様のお軽は、本当にこの世のものとは思えないくらい美しかったです… 
腰元から、勘平の妻になり
仇討資金のために身売りをした、遊女・お軽。
(身分高めガール→身売りして遊女の転落パターンが、歌舞伎には結構みられる)
夫を助けるために自らを売ってお金を作ろうとする献身的な心優しいお軽。
玉三郎様は、遊女の姿をしていても、慈愛に満ちて、まるで観音様のよう。。

●ラスト、大団円・討入り。
これのために、今まで我慢してたってのもあります。
爽快なまでの立廻り、殺陣(たて)、多幸感。鬱憤を全て晴らすかのように。

題名に仮名手本とつくのは、浪士が47人で各々にいろは仮名一文字を当てはめたから。
なので、浪士たちの背中にはいろは仮名一文字が書かれた札(?)がかかってました。
それがなんかもう、激しい殺陣シーンとのギャップもあり すごくかわいかったです。




最後に、大好きな立川志の輔さんの『忠臣ぐらっ』を貼っておきます。



落語には、忠臣蔵を真正面から扱ったネタは無いらしい。
なぜなら格好良過ぎて落語にならないから。

志の輔さんが自ら考え紡ぎ出した
ハラハラドキドキ、くすっと笑える、別ベクトルの忠臣蔵です。

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八月納涼大歌舞伎

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歌舞伎座さよなら公演』と称された、
八月納涼大歌舞伎・初日を昨夜、鑑賞してきました。

仕事でお世話になっている方から券を譲っていただきました。
うーれーしー!

人生初歌舞伎です。

場所はここ、日本一の規模を誇る歌舞伎座。

どうして建て直してしまうのよん!?
と思うくらい、中はまだ綺麗です。

ありえない… 悲しい。本当に悲しい。
見えない所で、様々な不具合に悩まされるのかなぁ?

この外装がもう拝めないと思うと、嘆息を漏らさずにいられません。


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鑑賞した演目は、『お国と五平』『怪談乳房榎』の二幕。

二幕も観れるなんて幸せ~♪

怪談乳房榎では 中村勘三郎さんが四役をこなすのですが
その早替わりの鮮やかなこと…!!!

ほとんどイリュージョンです。
神です、神。

初めて生で拝見する勘三郎さんは、オーラが半端なかった。
とても格好よかった…(*´Д`*)
一気にファンになってしまいました。

チケットぴあに自ら電話をかけまくる椎名林檎女史の気持ちが判った(笑)
(林檎ちゃんも来ていないかな~と客席を思わず見回した私)

江戸時代から続く日本の伝統芸能を伝承しながらも
現代風に進化させ、常に冒険心と探究心を忘れない。

「型ができていなければ、型破りはできない。」

粋な男!最高のエンターティナー。

ぃよっ!!中村屋!!!!!


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